こどもの頃 読み親しんだ絵本や物語りの記憶は ほんとに不思議なものでまだ解明されない人間の大事な栄養源なんじゃないかと思う。
本好きの姉の下で 私はそんなに読書家ではなかったと思うけれど、おとなになってからもよく物語りのシーンや絵本の雰囲気を思い出す。
企画やデザインをすすめるときも どこかに絵本のイメージをもってることも多い。
そうすると、わりとブレずに進められる。
ずいぶん大きくなって読み聞かせをすることはもうあまりないこどもたちも、私の仕事のイメージからこんなかんじの絵本ってなかったっけ?と聞くと、これだよ!とすぐ持ってくれる。これ、おもしろかったなーと息子がぽつり。やっぱり、絵本はこどもたちの心の奥底に生きてるなーとしみじみ。絵本の美しさも 然り。田舎に住んでいると、美術館にもなかなか足を運べない。でも絵本にはほんとに美しい構図やデザイン、表現が何ページも続く。すごい力です。
教材のような絵本を何冊も買うより、うつくしい絵本を一冊買ってほしいなー。
虐待のニュースを聞くと、絵本を読んであげる訪問とかあったら、いいのにと思います。「だいじょうぶですか?虐待してませんか?」とだれかに訪問されたらいやかもしれないけど、絵本を読みますよーって訪問するのです。ちょっとほっとしないかなあーとか。