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Bagelつれづれ日記

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本の話をする時間。

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入院中、本を読みまくっていた息子。wifiも借りたので、最初の頃は海外サッカー中継などを見てたのですが、wifi使い放題と書いてありながら、3日間ごとに制限がかかるシステムで。若者言葉では(クソやで)ということに。病室に大量に持ち込んでた勉強本も看護師さんたちには印象的だったようで、早く勉強したいんやろっと退院の時に言われたりしながらもいうほど勉強もできず。笑。もともと本好きですが、すんごい量の本を読んでました。その中の一冊に忍ばしといたマチネの終わりに。私が読みたいなと思ってたので、買って先に息子に・・・。これはおかーさんも読んだ方がいいよという感想で。文体がきれいやねんと。(もう一冊家にある村上春樹の翻訳本を忍ばせてたが、村上春樹の文体はひねくれてて好きじゃないらしい)マチネの終わりに。私もなかなか家で活字に向かえなくなってたけど、病室での付き添いの時間に読み始め、その後ベッドの中で一気に朝方まで読み続けたという一冊。平野啓一郎さんの本は初めてだったけど、ツィッターをフォローしてるので気になってました。とても引き込まれた一冊。私の中では感動とかそういうのとはまた違うんだけど、でも、ほほーーーーーっとじっくりじっくり噛み締められる世界観。しっとりした読後感。終始、読みながら音楽が流れていた感じなのはすごいと思いました。息子とゆっくり本の話ができたりしたのは、本当にいい時間でした。退院後、家に戻り、こんなにも嬉しそうで伸びやかな表情は久しぶりに見た気がするなあと思います。自宅療養の今は、時間の制約が一切なく、冬日差し込むリビングで、自由気ままに勉強したり、ゲームしたり、動物たちとダラダラしたり。お姉ちゃん、フロちゃんと昼ごはん食べて、おやつ食べて。こんな自由な数日間は一体いつぶりなんだろうーと。小学生の夏休み以来かもしれないね。我が家の子にはやっぱりこういう時間がすごく大事だと改めて思います。休みのたびに、試合だ、練習だと出かけ、高校に入ってからは、部活に加え、毎週のように模試が。(他の子はさらに塾が入る)何かに追われてるのが当たり前になってる日本のティーンエイジャー。我が家は、怪我という半ば強制的にそのサイクルから外されたのですが、この3週間はものすごく貴重な時間で、おそらく本人が一番感じてるのではないかなと思います。それでも、また学校が始まると、サイクルの中に入らなければです。将来、働くことを考えても、どういう働き方がいいのか、どういう生き方がいいのか、身体と心が自分にあったやり方を見つけ、考えられるいい機会になっていたらいいなあと思います。
若い子が、本を読んだり、手先を動かしたり、料理したり、旅のことを考えたり、世界を思いやったり、社会のことを考えたり。もう少しゆっくりできる時間がこの国には必要だよなーと心底思うのでした。

by bagel70 | 2018-02-08 11:16 | こども | Comments(0)
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