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Bagelつれづれ日記

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希望の灯り

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1日、令和初日、5月1日は、メーデーでもあり、そして映画の日でもあった。平成が始まった日のことも全然覚えてないけど、令和はじまりは、ドイツの映画を観た。とにかく、暗い。笑。珍しく息子も休みで3人で観にいったのですが、ドイツ映画らしいといっていいのかわからないけれど、こういう渋い作品を上映する日本の良さをしみじみ感じた。これ、ドイツでもきっとあんまり観ないだろうし、フロちゃんなんて絶対好きじゃない類の映画だろうな。
でも、ままならない人生でも美しい瞬間があるっていうコピーがチラシに書いてあるのですが、いいコピーだなと思いました。東ドイツのなんとも地味な大型スーパーで働く、訳ありの労働者たちの話で、描き方もなんとも淡々としていて、ただたまに流れる音楽が美しくて、スーパーのリフトを運転しながらのシーンとか、もうなんだよっとなるような光の当たらない毎日の中で、フフッとなる瞬間を見つけた時の感じとか。
いろいろツッコミどころ満載で、全身タトュー、タトゥーを毎朝隠すシーンや、好きな人にストーカーっぽいことしたり、いろいろオイオイッてなりながらも、主人公から目が離せないなかなか渋い、渋すぎる映画でした。多くの人にはオススメしないけれど、人があまり好きじゃないタイプの人には、おすすめしようか。
これも息子と前に観たマンチェスターバイザシーも観終わった後、ああーってなんとも言えない気持ちになる映画でしたが、希望の灯りも、ズンとした暗い感じと、渋い、渋すぎる・・・・と思いながら、このなんとも言えない感じが映画ならではだなあーと噛みしめるのです。
世界には、いろんな人生があって、いろんな人の境遇や気持ちを、垣間見れる不思議な体験ができるのが一つは映画の魅力。ライプティヒ、旧東ドイツの大型スーパーで働く人たちのことをこの遠い日本で思い巡らすことができる面白い体験。最高ですね。

ドイツの持つ、東ドイツと西ドイツの国民性の違い、今ではどんな感じかわからないのですが、興味深いなあーと思いました。資本主義と社会主義で、人の暮らし、感じ方、国民性なども違ってくるんだと、改めて思いました。昔、ベルリン天使の詩というヴィムベンダースの美しい映画があったなあの空気感を思い出しました。1年間ドイツに住んでる娘の生活からはとても想像できない東ドイツのこの雰囲気。ドイツ好きの先輩が送ってくれた旅のエッセイには、旧東ドイツだったドイツが好きとのんびりした雰囲気が書かれていた。6月の旅では、その辺の感じを感じ取れるかわからないけれど、楽しみができた。渋くて、書かなきゃ忘れてしまいそうな映画だった。いや、案外ずっと忘れない映画になるかも、とも思う。


by bagel70 | 2019-05-02 17:15 | 映画 | Comments(0)
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