本のつづきです。最近、だんなが買ってきて、私も初めて目にしました。ベン・シャーン絵/構成・文アーサー・ビナードの「ここが家だ」。副題は「ベン・シャーンの第五福竜丸」です。ここで、はっと思われる方もいるかな。第五福竜丸の話は、忘れてはならない。原爆のもうひとつの話。1953年ビキニ環礁でアメリカが行った水爆実験により、日本の漁船に乗った人々が被爆した事件。今、歴史でどの程度教えられてるのかは分からないけれど、アメリカを代表する画家のひとりベン・シャーンの手によって、描かれ、こうして日本の私たちがこの事件のことを忘れてはいけないと改めて思えるのは、すごいことです。この絵本の一枚、一枚が、すばらしい絵で。久しぶりに圧倒された一冊でした。静かに静かに語られています。核実験が今もずっと世界のどこかで繰り返されていることに背筋が凍る想い。原爆は全く過去のことではないんだな、と思いました。ただ、読んであげるのは、中学年以上がいいと思います。小学一年生の息子は、読んだ後、震えていました。とっても怖かったようで。「日本絵本賞」を受賞した本だそうです。最近出た素晴らしい絵本だと思います。集英社より。